なみえに生きる

とてものどかで快適。ツアーやお試し暮らしで移住への安心感が◎

1.お名前とお仕事について教えてください。

田仲正江です。農業をしています。2024年9月に転入して就農しました。

2.浪江町に移住を検討したきっかけ、または移住の決め手は何ですか。

就農にあたり、作付けしたい品目に見合った土地だと感じたからです。浪江ツアーや浜通り地方の営農ツアーに参加したり、お試し宿泊を活用して収穫体験や農家さんのお手伝いをしたりお話を伺ったりしました。そういった現地活動や、農業に携わっている方の話を聞いたことで、浪江での就農をイメージすることができました。

3.浪江町内で栽培している、もしくは今後作っていく予定の作物は何ですか。また、その作物を選んだ理由は何でしょうか。

作物は、ライ麦・ザクロ・小豆です。ライ麦とザクロは、これらを栽培する目的で農業学校(AIC-アグリイノベーション大学校-)に通っていました。ザクロに関しては福島県が80年代において3位の収穫実績がありました。小豆は需要があり、震災以前より様々な農家さんが栽培していた実績があったと聞き、ライ麦の裏作として考えました。
お陰様で、お試し栽培していたライ麦は無事収穫できて検査も通り、今年の秋から全面作付けする予定になっています。今は裏作の小豆のお試し栽培に取り組んでいます。

4.浪江町の気候について、特徴的だと感じるところは何ですか。

移住前から、海洋性気候で湿度が高く風も強いところだと感じていましたが、印象は今も変わっていません。特に冬は、積雪はないものの西(山側)から強風が吹くため思ったより寒いですね。

5.活用した支援制度・補助金は何でしょうか。また、申請の際に気を付けるべきことはありますか。

移住に関して様々な支援制度や補助金が出ていると思いますが、中でも自分に必要な支援はどのようなことか、また、それにあたり活用できるものは何があるかを事前に調べておくと良いと思います。

私が活用したのは「福島県12市町村移住支援金」、「福島県12市町村起業支援金」、「ふくしま12市町村移住支援交通費等補助金」、「お試し暮らし支援制度」、移住就農後は「立ち上がる営農等への支援事業」です。

3つ目の「ふくしま12市町村移住支援交通費等補助金」は申請期日が現地へ訪問する日の10営業日前までなので、余裕をもって申請手続きをすると良いです。また、出発5日前に一度職員の方と面談があるので、気になったことは質問するといいと思います。

5つ目の「立ち上がる営農等への支援事業」は必要な事柄や条件により申請できるので、就農を考えているのであれば活用を検討すると良いと思います。

6.就農する際はまず農地の確保が必要かと思いますが、どのように農地を取得されましたか。

2024年6月にお試し暮らしを活用し1カ月間滞在しました。その最中、幾世橋地区の交流会へお誘いいただいて参加したとき、農地を探していると伝えたところ、手を挙げてくださった地権者の方がいらっしゃり、農地法第3条の許可を経て農地を借りることになりました。また、他農地は、滞在期間中に就農計画書をもって役場の農林水産課に相談し、農地の担い手として検討していただきました。その後、農地の紹介を得ることができました。

7.浪江町で就農するにあたり、放射線の影響など心配はありませんでしたか。

私の場合、移住検討の段階で浪江ツアーや営農ツアーに参加したなかで、担当者から、浪江町の農業において、放射線によりどのような影響があるか説明を聞くことができたので、ある程度状況を把握し納得した上で検討できました。ただ、畑や生活域の放射能レベルが気になるので、移住当時は週一で空間線量を測ったり、水道水や畑の土を大学の研究所へ提出し検査してもらったりしました。役場に相談窓口があるので、細かいことでも気になることは聞きに行きます。丁寧に対応下さるので余裕を持って日々過ごしています。

これから就農を検討する場合、小規模に作付けして確認しながら、徐々に規模を拡大していった方が失敗は少なくて済むと思います。

8.実際に浪江町で暮らしてみて、良いと感じること・反対に大変だと感じることはありますか。

良いと感じることは、住んでいる地区周辺は人通りが少ないため、静かで過ごしやすいところです。とてものどかで快適です。

反対に大変だと感じることは、公共交通機関が少なく不便なところです。特に電車(常磐線)は1時間に1本程度しか通っておらず、時間帯によっては特急だけの場合もあり、そのときは2時間も電車が無いため、隣接する市町村や県境まで向かうとなると何かと不便を感じます。

9.これから浪江町に移住を検討している方、特に就農を考えている方へ、移住前にやっておくべきこと・準備しておくと良いことなどお聞かせください。

複数の相談窓口やイベント、お試し暮らし制度などを活用し、浪江町がどのような場所か、どのような人が住んでいるのかを実際に確認しておくことで、ご自身の移住後の生活がイメージしやすくなると思います。

また、就農を検討している方は、どんな作物が作付けされているか現地に足を運んで確認しておくと良いと思います。また、作付けしたい作物がある程度決まっているのであれば、地元で同じ品目を栽培している農家の方がいれば役場を通して訪ねてみたり、機会があれば実際に体験させてもらったりしてノウハウを吸収するのも一手かと思います。加えて、県や町から出ている就農支援制度を調べたり、就農計画などを元に役場に相談したりしてみて下さい。就農のための軍資金を確保しておくのも重要になります。

10.最後に、浪江町へ移住を検討している方にメッセージをお願いいたします。

なぜ浪江町に移住するのか、目的をある程度明確にしておきましょう。移住する目的をはっきりさせ、そのためにこの地で何ができるのかを検討・調査しておくと、そのあとどういった行動をすればいいかも決まってくると思います。